腹水 肝臓がんの漢方相談ビフォーアフターを紹介するコーナーです。
私の父のことです。胃がんから肝臓がんに転移し、次第に腹水がたまるようになってきました。病院から利尿剤が出るのですが、飲んでも尿がたくさん出て、のどが渇くだけで腹水は変わりません。
82歳 男性
漢方薬を飲ませましたら、体調がいい様でスウーと腹水が引いていきました。苦くなく、お茶のように飲めるので喜んで飲んでいました。体に合っていたのか結果的に腹水が出て腫れてもすぐ引いていきます。全く痛みはなく、医師が「がんが肝臓いっぱいになっていて、とても痛くて苦しいはずですよ」とおっしゃるので父に聞いてみましたが「全然痛くないよ」と答えていました。
しかし立ち上がることはできなくなり、私が抱き上げようとすると「もう少ししっかりやりなさい」と言い、ボケかかった母にもいろいろ教えて最後まで家族を教育しているようでした。その翌朝全く苦しまずに静かに息を引き取りました。母が添い寝をしていたのですが全く気が付かなく「お父さんは私がぐうぐう寝ている間に亡くなってしまった」と残念がっていました。
父は若いときに結核にかかり、ろっ骨を6本切る大手術をしたので、肺が弱く、私は肺がんを心配して肺がんの相談で漢方薬を10年飲ませていました。愛煙家でたばこを放しませんでしたが、幸い肺がんにはなりませんでした。
結核は当時は死病と恐れられていたのですが、母が栄養学を学び50年間、朝昼晩と3食きちんとバランスのよい食事を作ったおかげで天寿を全うしたと思っています。
がんは最後は痛みが激しく、苦しむものだという概念があります。しかし父のように、漢方薬で体調が少し良くなり、症状に比べて痛み・苦しみが軽くなる例もあるのではないでしょうか。
文責 薬剤師 国際中医専門員 植松 光子
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